イチレイヨン株式会社プレスリリース 2000年4月28日 -------------------------------------------------------------------------------- インターパーソン時代のアプリケーションサービスプロバイダー104.com設立 -------------------------------------------------------------------------------- アプリケーションサービスプロバイダー事業を行う、104.com(イチレイヨン株式会社 代表:岡田雄次・水野善郎、資本金1億1,000万円)の設立を発表します。設立は昨年(平成11年)12月22日です。 弊社は、現在のインターネットに代わり、21世紀は「インターパーソン」の時代になると考えています。 現在のインターネットで結ばれているものは「ネットワーク」同士です。しかし今後、通 信料金の低下に加え、通信端末の小型化、ワイヤレス化によって、一人ひとりがネットワークで結ばれるようになります。つまり、「インターパーソン」―相互に人(パーソン)がネットワークされること―という、インターネットを越えるコミュニケーションへと進化していきます。 弊社は21世紀の「インターパーソン」時代のアプリケーションサービスを提供するにあたり、ユーザーニーズ志向、高信頼性、スケーラビリティを実現します。 ■設立から発表までの経緯 弊社の創業メンバーは、核となる技術を長年にわたってインキュベートしており、この技術を事業化するために弊社を設立。設立直後、日本テクノロジーベンチャーパートナーズ(NTVP 代表 村口和孝氏)から1株250万円(総額2億円)という、シリコンバレー的な、日本では前代未聞の投資を受けました。弊社は公募や公的資金に頼らず、ユニークなサービス内容を競合他社などに一切知られることなく、水面 下でサービス準備を続けてまいりました。これにより、他の追随を許さない爆発的なスタートが可能となるでしょう。 ■104.comの特長 インターパーソン時代には、個人情報やコンテンツ、コンテキストなど、データの激増が予想されます。そうした状況において、自社開発の大規模データベース、情報収集/配信に関する高い技術力、一次プロバイダーレベルのネットワークインフラを保有する弊社は、信頼性・安定性の高いサービスを提供していきます。また、ミニサーバセンターの構築と運用をインハウス化することで、プライバシーを守るとともに、費用対効果を最大化する努力をしています。 ●自社開発の大規模データベース 自社開発によるアプリケーションサービス用特殊データベースは、クラスター化およびnon-stop運転に配慮した設計を施しています。システムは400万人分のデータを一秒間に1000CGI以上のペースで処理できる能力を持っており、今後、1000万人以上のデータに対応できるように拡張される予定です。こうした開発により、弊社は「地域」「時間」「個人の嗜好」それぞれのデータを、3次元的に統合するシステムの実現を目指しています。 さらに、RAIDの導入やバックアップにる、データは十分な保全措置と、データ暗号化による万全なセキュリティー対策が施されています。 ●情報収集/配信に関する技術 配信情報管理システムは、ユーザーデータベースに配信情報をマージすることが可能です。XMLをベースにして作成されているため、コンテンツ収集をスタンダードベースで行えます。 ウェブサーバの実装では、パフォーマンスを重視しています。特殊技術を駆使し、カスタムチューニングすることで、サーバ毎の同時アクセス数やCGI処理数の最大化を図っています。 ●一次プロバイダーレベルのネットワークインフラ 弊社はJPNICの会員としてAS番号を取得。BGP4ルーティングを使用し、複数ISPおよびJPIXにマルチホーム接続を行っています。また、一般 第二種電気通信事業者として顧客プライバシーを最大限に保護するため、顧客データファイルはデータそのものを暗号化し、さらにファイヤーウォールに守られたサーバに保管しています。 ネットワーク運用についても高い信頼性を追求しており、VRRP等の技術を通 じて、ルーターやロードバランサーを含めた通信機器の二重化を進めています。また自社のミニサーバセンターをKDD大手町ビルに設置することで、セキュリティー、電源供給の安定性、耐震性に関する方策を講じています。 ●システム管理のインハウス化 ラックマウント型Linuxサーバクラスターを自社で構築することにより、安価なハードウェアで最大限の性能を引き出しています。メンテナンスも自社で行い、費用対効果を最大化する努力を行っています。 ■会社概要 会社名  イチレイヨン株式会社 所在地  東京都文京区本郷3-42-5 ボア本郷ビル10F 電話番号  03-5804-0104 資本金  1億1,000万円 代表  岡田雄次・水野善郎 ■日本テクノロジーベンチャーパートナーズ(NTVP)について 国内最大手のベンチャーキャピタル、ジャフコから独立した村口和孝氏によって1998年11月1日に設立。国内初の有限責任投資事業組合です(「投資事業有限責任組合法」適用第一号)。ベンチャー企業育成の原点は、初期から経営に参加し、起業家と一緒に事業を成功させることにあると考える同氏は、ハイテク企業を中心に投資を行い、手掛けた企業の約半数が株式公開を果 たしたという実績を持っています。 <用語説明> ●JPNIC(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター) インターネットを円滑に運営するために必要となる、各種登録業務および情報提供業務を行う組織。たとえば、国内のインターネットアドレス割り当て等の業務については、同法人が日本で唯一の機関。 ●AS番号 AS番号を取得することにより、BGP4ルーティング(下出)によるネットワークの構築・運用が可能になる。 ●BGP4ルーティング ネットワーク管理者が他の複数プロバイダーと接続するときに、接続の優先順位 をつけるための技術。 ●JPIX(JaPan Internet eXchange) KDDなどが出資する日本インターネットエクスチェンジ株式会社が提供するインターネット相互接続点。インターネット接続事業者や各種インターネット関連団体が専用線などで接続し、通 信トラフィックを交換する役割をはたしている。 ●VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol) ネットワークの安定した運用を図るため、ルーターに障害が発生した場合、即時に予備のルーターに切り替えるために必要な規格。 ●ロードバランサー アクセスを複数のサーバに振り分け、サーバの負担を軽減する機器。 --------------------------------------------------------------------------------