青少年起業体験プログラム
記事紹介 (6)
起業は夢の実現 魅力を子供たちに
「子どもに起業を体験させるジュニアベンチャープログラムを始めて3年目。 どんな内容ですか。」
「まず子どもたちで話し合って、事業の内容を決め、定款や登記簿謄本を作って 模擬登記所で登記する。株券も発行する。子どもたちは参加費1500円を出資し、 大学生ふんするベンチャーキャピタル(VC)にも事業計画を説明して出資を受ける。 それらの資金で模擬店を運営し、利益を出資の割合に応じて分配する。 会社設立から清算まで、週末を3回かけます。」
「本格的ですね。」
「1人あたり9300円の配当を受けたチームもあれば、600円しか戻らなかった 赤字のチームもあります。でも子どもたちは夢中で取り組みます。材料を安く仕入れようと、値段比較をしてまわって、スーパーから苦情がきたほど。熱心なチームほど利益が出るんです。」
「なぜベンチャー教育が必要だと。」
「会社を起こす人が減ってます。サラリーマンは会社の作り方は知らないし、大学でも株の発行の仕方なんて教えてくれない。だから『会社辞めたら怖いな怖いな』という人ばっかになる。政府などが『投資の概念を教えなきゃ』といって市場での株の売買の仕方を教えようとします。これは賭け事です(二次市場にすぎません)。資本主義の原点は、起業家が自らのアイデアで投資家から資本を集め、自分の夢を実現すること。投資家は事業の将来性を見極め、投資することで新しい企業や事業領域を育てていく。未来は自分で拓くということを子どもたちにわかってもらいたい。」
<後略>
朝日新聞 ウィークエンド経済インタビュー (2001年11月20日夕刊)
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